PS3 Linux Distributor's Starter Kit

出典: CellFanWiki

PS3 Linux Distributor's Starter Kit は、PLAYSTATION 3用Linuxカーネル、kboot、PS3にFedoraCoreをインストールする方法など、PS3でLinuxを動かすための各種情報がつまったイメージファイルである。

日本の PLAYSTATION 3 の発売日である2006年11月11日に、幾つかのLinux関連サイトにおいて突然公開された。一時配布元は不明だが、元々は再配布可能なディストリビュータ向けの資料としてSCEIが作成したドキュメントだったと考えられる。(ドキュメントには、CopyrightがSCEIである旨と、GFDL v1.2以降に従って再配布可能である旨が記載されている。)

ドキュメントには、FedoraCoreのインストール方法の他に、PS3 Linuxの起動の仕組みや、プラットフォーム固有のユーティリティ説明、Cellプログラミングのチュートリアルなども含まれている。

初出時には正式名称が不明で、通称 ADDON などと呼ばれていた。(というか、今でもADDONの方が通りが良い。)

目次

[編集] 入手方法

一時配布サイトがどこかは不明だが、幾つかのサイトでミラーされている。

[編集] 種類(バージョン)

現在存在するバージョンは以下のとおり。

  • 2006/11/10
    • CELL-Linux-CL_20061110-ADDON.iso
    • CELL-Linux-CL_20061110-SRCCD.iso
  • 2006/12/08 (Version 1.1)
    • CELL-Linux-CL_20061208-ADDON.iso
  • 2007/04/25 (Version 1.3)
    • CELL-Linux-CL_20070425-ADDON.iso
  • 2007/05/16 (Version 1.3.1)
    • CELL-Linux-CL_20070516-ADDON.iso
  • 2007/08/17 (Version 1.4)
    • CELL-Linux-CL_20070817-ADDON.iso
  • 2007/10/26 (Version 1.5)
    • CELL-Linux-CL_20071023-ADDON.iso
  • 2007/12/20 (Version 1.5.1)
    • CELL-Linux-CL_20071220-ADDON.iso
  • 2008/02/01 (Version 1.6)
    • CELL-Linux-CL_20080201-ADDON.iso


2006/11/10版では ADDON と SRCCD の2枚組だが、2006/12/08版以降では ADDON 1枚にすべてまとめられている。

[編集] 各バージョンの特徴と変更履歴

詳細はADDONの中の CHANGES-j.txt などを参照。

[編集] 2006/11/10 版

最初の版。おそらくVersion 1.0。

以降の版とは違い ADDON と SRCCD の2枚組みだが、インストールに必須なプログラムやドキュメントが入っているのはADDONのみ。

[編集] 2006/12/08 版 (Version 1.1)

主に、初版に対するバグ修正などを施した版。

主な変更は以下の通り:

  • install-fcコマンドの「y/n入力スキップ問題」、「/tmpのパーミッション設定ミス問題」を修正
  • 音楽再生時にノイズがのる問題を修正
  • spufsの仕様変更やバグ修正
  • SPU newlib を 2006/12/07 のCVSスナップショット + 幾つかの修正を施したものに変更
  • libspe2 を Version 2.0.1 + 不具合修正を施したものに変更
  • ドキュメントの追加

[編集] 2007/04/25 版 (Version 1.3)

Version 1.1 のアップデートとは異なり、大きな変更が幾つも加わっている。

特に重要な変更としては以下のものがある:

  • 無線LANの機能が使えるようになった
  • 従来は Fedora Core 5 と組み合わせることを前提としていたが、この版では Fedora Core 6 と組み合わせることが前提となった。(Fedora Core 5では正常に動作しないと明記されている)
  • システムソフトウェアのバージョン 1.60 以降では ADDONを焼いたCDから直接 kboot をインストールすることが可能になった
  • 従来の version 2.6.16 ベースの Linux kernel のほか、2.6.21-rc7 ベースのものも同梱されるようになった(ただし、不具合が多数存在するらしい)


その他の主な修正は以下の通り:

  • USB キーボートやX-Window、オーディオドライバ、spufsなどに関する各種不具合を修正
  • Kboot のベースバージョンを kboot-11 に変更、設定ファイルの検索アルゴリズムを変更、httpやftpでファイル取得できない問題の修正
  • ドキュメントの追加と、システムソフトウェアのバージョンやCell SDKのバージョン変更に伴った修正

[編集] 2007/05/16 版 (Version 1.3.1)

Version 1.3 のマイナーバージョンアップ版。

主な修正は以下の通り:

  • Fedora 7 のインストールに対応 (それに伴い、Kbootの設定ファイルの検索アルゴリズムに修正が加わっている)


[編集] 2007/08/17 版 (Version 1.4)

主な修正は以下の通り:

  • Linux 2.6.23-rc2 カーネルのみになった(Linux 2.6.16 カーネルはなくなった)
  • Linux 2.6.23-rc2 で WiFiがサポートされた
  • ドライバモジュール名が変更された
  • HDMI ケーブルでディスプレイと接続している場合、解像度を自動判定/設定するようになった。
  • 通常のLinux Distributionでインストールが可能なため、 FC6 インストールスクリプトが削除された
  • ps3pf_utils パッケージに含まれるコマンドの名前、場所が変更された

[編集] 2007/10/26 版 (Version 1.5)

主な修正は以下の通り:

  • Linux kernel が 2.6.23 になった
    • Bluetooth を使用するとshutdown時に異常に時間がかかる問題があるため、無効にされた
    • RTCが使えるようになった
    • 画面解像度の自動認識を無効にし、SD解像度で表示する "video=safe" モードが追加された
    • perfmon2 (パフォーマンスモニタ)が使えるようになった
  • kbootは "video=safe" モードで動作するようになった
  • perfmon2 関連のライブラリやコマンドが追加された
  • ps3-flash-util コマンドの仕様が変更された

[編集] 2007/12/20 版 (Version 1.5.1)

主な修正は以下の通り:

  • PS3 System Software 2.10 と Version 1.5 の組み合わせにおいてモニタに正常に画面出力を行うことができない問題を修正


[編集] 2008/02/01 版 (Version 1.6)

主な修正は以下の通り:

  • linux kernel が 2.6.24 になった
  • perfmon2, PS3 Utility, Kexec tools を新しいバージョンに更新
  • 無線LANの実装が大きくかわった
    • 有線LANはeth0、無線LANはeth1と別個のデバイスとして見えるようになった(ただしMACアドレスは共通なので、両方を同一セグメントに接続してはいけない)
    • WPA2のアクセスポイントが使えるようになった(ただし、PS3のファームウェアを2.10以降に更新しておく必要がある)
    • wpa_supplicant で操作するようになった
  • 各種付属ドキュメントの更新